2013年8月30日金曜日

暗記型を矯正する道具 - 民法を例にして -

暗記型じゃ最近の宅建試験に通用しません。

そこで今回は、
 ◆ 自分は暗記型か?
 ◆ 矯正する道具
の話をさせていただきます。

(1)自分は暗記型か?


下の【問題1】【問題5】は全部が、平成24年度民法(権利関係)を一問一答(過去問ドリル)にしたものです。

これらの問題には [誤り。正しい。] の答が書いてあります。
 ◆ なぜ誤りか? なぜ正しいか? の理由が気にならないかたは、暗記型です!
 ◆ 理由が気になっても、「ご自分の解説集」に不満がないかたも、暗記型です! 

上のどちらでもないかたの頭は、暗記型ではありません。
理解型です。
迷物講師的には「法律的なセンスがあるかた」です!

(2)矯正する道具


平成24年度権利関係の問題は、民法の基本原理のオンパレード状態でした。
平成25年度も同じようになる、というのが宅建倶楽部の見解です。

民法の基本原理というのは、ここでは、
 ◆ 私的自治の原則
 ◆ 契約自由の原則
 ◆ 過失責任の原則
 ◆ 信義誠実の原則
 ◆ 権利濫用の禁止
のことです。

そこで、暗記型のかたは特に、理解型のかたは念のために、各問題の下にあるリンク先を読んでおくことをお勧めします。

その問題が [なぜ誤りなのか。なぜ正しいのか。] についての実質的な理由が、日常的な言葉で説明されています。これらを読んで、「民法なんて常識の産物なんだな! でも生の常識とは少し違うな!」ということが理解いただけたとき、暗記型が矯正された(矯正されつつある)ということです。


◆◆◆◆◆

【問題1】 [平成24年度問3肢1で出題。答は誤り。]

「意思能力を欠く状態でなされた意思表示が無効である旨」は、民法の条文に規定されている。

この問題の実質的理由が書いてあるページは、
オメデトウと私的自治の原則です。


◆◆◆◆◆

【問題2】 [平成24年度問3肢3で出題。答は正しい。]

「保証契約は、書面でしなければその効力を生じない旨」は、民法の条文に規定されている。

この問題の実質的理由が書いてあるページは、
契約自由の原則です。


◆◆◆◆◆

【問題3】  [平成24年度問9肢3で出題。答は誤り。]

Aに雇用されているBが、勤務中にA所有の乗用車を運転し、営業活動のため得意先に向かっている途中で交通事故を起こし、歩いていたCに危害を加えた。Aの使用者責任が認められてCに対して損害を賠償した場合には、AはBに対して求償することができるので、Bに資力があれば、最終的にはAはCに対して賠償した損害額の全額を常にBから回収することができる。

この問題の実質的理由が書いてあるページは、
「信義誠実の原則」と「権利濫用の禁止」 - その3 です。


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【問題4】  [平成24年度問4肢2で出題。答は誤り。]

A所有の甲土地につき、Aから売却に関する代理権を与えられていないBが、Aの代理人として、Cとの間で売買契約を締結した。なお、表見代理は成立しないものとする。Aの死亡により、BがAの唯一の相続人として相続した場合、Bは、Aの追認拒絶権を相続するので、自らの無権代理行為の追認を拒絶することができる。

この問題の実質的理由が書いてあるページは、
「信義誠実の原則」と「権利濫用の禁止」 - その4 です。


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【問題5】  [平成24年度問4肢3で出題。答は正しい。]

A所有の甲土地につき、Aから売却に関する代理権を与えられていないBが、Aの代理人として、Cとの間で売買契約を締結した。なお、表見代理は成立しないものとする。Bの死亡により、AがBの唯一の相続人として相続した場合、AがBの無権代理行為の追認を拒絶しても信義則には反せず、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。

この問題の実質的理由が書いてあるページも、
「信義誠実の原則」と「権利濫用の禁止」 - その4 です。